あらすじ
蛍が飛び交っていた田舎から京に戻った弥兵衛と智里は、秋になると祝言を上げることになった。列席の中には闇の剣士である清玄と源四郎がおり異彩を放っていた。それと言うのも田舎の村年寄の嫡男として、見聞を広めるために京へ来ているとしか思われていない。況して闇の剣士などとは、巷の理解を超えているのである。そんな祝言も無事に終え、弥兵衛に商才も備わっていたのか、紙問屋の仕事も順調に捗らせていた。
そんな仕事の中で、翌年の夏の盛りが過ぎた頃、西国で不作の知らせが舞い込んで来た。そこで不動寺に籠もった弥兵衛に不動から告げられたのは、飢饉にも繋がる大凶作の始まりであり、後には享保の大飢饉と呼ばれた。
数日後、摂津にいる清玄が、播磨、摂津、土佐の闇の剣士を伴い訪ねて来た。彼らが言うには、凶作の大本である浮塵子が、九州を初めとして四国、中国に広がっている。そんな浮塵子が蔓延る前には、必ず黒染めを着た一団が、その地の高い山に登り祈祷の様な振る舞いをしている。各地に分かれていた一団が纏まり、播磨から若狭へ向かっており、いよいよ東へ向かうと言う。そこで、次には北近江で最高峰となる伊吹山と見定め、六人となった闇の剣士を伊吹山で待ち受ける者と若狭で行き先を確かめる者の二手に分かれることにした。若狭小浜から、更に西へと向かい青葉山の麓で、この山に黒染めの一団がいることを確かめた。源四郎は、呉作を伊吹山へ行かせて山に登り、黒染めの一党の様子を伺っていると毘沙と名乗る娘にあった。出雲の大山からこの一団を追って来た毘沙は、星雲の剣を使い弥兵衛の闇星の剣と合わさると、この一党と魔王にも対抗出来ると言う。
伊吹山で弥兵衛らに会った毘沙は、黒染めの一党と更にここから現れる魔王と対するのに闇星の風弾を使うことになった。伊吹山に集まって来た一党に、魔王と魔王を守る集団が現れ、魔王が一党を前にして鼓舞する様に話し掛けた時、闇星の風弾が三方より放たれた。集まっていた一党のほとんどの者が吹き飛ばされ、魔王と集団も姿を消していた。抗う者を始末した後、魔王と集団の行き先を小谷山と読んだ毘沙に従い、闇の剣士達は小谷山で対決することになった。最後に魔王と対峙した弥兵衛と毘沙は、風神の技で起こした旋風で魔王を巻き込んだが、その後を追った毘沙は天空で刃を交わしていた。その後には北斗と北辰の星が輝くばかりであった。