あらすじ
数馬悠司は、大手物販会社に勤める二十代の男性だ。彼には長年悩みの種があった。
それは自身が『赤面症』であることだ。容姿端麗の女性と相対すると、自分の意思とは関係なく、顔が赤くなってしまう。それがコンプレックスで、これまで彼女すらできたことがなかった。
そんな悠司にはもう一つの顔があった。それは、アダルト漫画家としての自分。悠司は、ペンネームを使い、アダルト漫画を描いていた。そのことは、担当編集者や、出版会社以外の人間は、誰も知らなかった。
ある日、悠司の部署に、一人の女性が転属してくる。前納理緒という名前の新課長で才色兼備の素敵な女性だ。大勢の男性社員が彼女にアタックするが、全て玉砕してしまう。
だが、あることがきっかけで、悠司は、理緒と交際することになる。喜びに満ち溢れる悠司だったが、すぐに彼女の『異常性』が露わになってくる。
理緒は常軌を逸した『性嫌悪症』を患っていたのだ。性的なものを全て排除し、否定する女性だった。悠司に惹かれたのも、悠司の『赤面症』を『純情』だからと勘違いしたためだ。
異常とも取れる行動をみせはじめる理緒。悠司は恐怖すら覚え始めた。
そしてもう一つ、大きな問題点があった。それは悠司がアダルト漫画家である点だ。
『性嫌悪症』を持つ彼女に、もう一つの顔を知られるわけにはいかなかった。