あらすじ

一日中あんなに暑かったのが、ここにきて漸く朝晩涼しくなってきた夏の終わりのある金曜日の夜のこと。  食事後、シャワーを浴びて、ぼーっとイスに座ってテレビを観ていると、着信音が鳴った。 その着信音は、お互い仕事で忙しかったり、個別で用事があったりですれ違って、なかなか会えていない彼からだった。 「もしもし、カナ?」 『うん』 「今、喋ってかまへん?」 『今?いいで』 「今、どこにいんの?」 『家…どうしたん?なんかあったん?』 「いや?…えっと…あの…うん…今、カナが使う最寄駅にいるねん。あの、急で悪いけど、今からカナの家に行っていい?」 『今から?』 「うん」 『かまへんよ。あっ、でも、夜ごはん用意出来ひんけど』 「夜ごはん?あっ、ありがとう。用意しなくて大丈夫。ちょっと部屋にお邪魔して話すだけやし」 『ちょっと…?』 「うん。今から向かうし、多分十五分程で着くなかなぁ…そしたら、また後で、じゃ、切るな」 『あっ、えっ?ええっ?…って、切れてるし…ずっと会えてなくて、久々に会えるってのにちょっとって、どないやねん』 彼がやってきたら、いったいこの二人どうなってしまうんやろ?

連載情報

ウェブ小説

配信言語
エブリスタ
エブリスタ2023/09/19
  • 現在の作品右手の薬指の指輪のあとに