あらすじ
「ここにサインしてくれれば、明日には交換されてるよ」
その子が出してきた紙には、『兄弟姉妹交換承諾書』と書いてあった。大人が持っている書類みたいで、かっこいい。ごっこ遊びにしては本格的だなと、半信半疑のままに、おれは『氏名』のところに名前を書いた。するとその子は続けて、ハンコにインクをつける丸い台をさしだしてきた。
「この朱肉に親指をつけて、名前のとなりにおしてね」
おれはいわれた通りにした。こんなことで家族が交換できるなんて、笑える。カードゲームのトレードみたいで便利だな、と思った。
「これで交換は成立だね。明日を楽しみにしてて」
「待てよ。なんでお前は妹を交換したいんだ」
表紙:ノーコピーライトガールさま