あらすじ

新宿二丁目、多種多様な人種が闊歩するその街で生花店を営んでいる花屋朔(はなや さく)は心に決めていたことがあった。それは、もう恋はしないということ。彼の過去にある、恋の傷は浅くとも、いつまで経っても彼の心に針を刺すように、忘れられないものだった。  全ての愛情を花を美しく咲かせることだけに注いでいた彼の元に、ある日の閉店間際、ひとりの男が駆けてくる。九条秀次(くじょう しゅうじ)というその男は左の薬指に輝くシルバーリングを纏っていた。しかし二丁目の闇夜にも輝く彼の背中に花屋はどうしようもなく引かれ、抗うこともできず、誘われるがままに彼と身体を重ねた。    九条は何度も朔の店に現れては、閉店後に馴染みのバーへ連れていく。奔放で歯に絹着せぬ彼の言動は徐々に朔の強情を解きほぐそうとするが、九条の左環指に光るシルバーリングの残像もまた、朔の脳裏に逆光のように焼き付き、古い恋の傷を蘇らせる。  固く閉ざされていた朔の誓いは、ひまわりを想わせる九条の笑顔に揺さぶられて……  二丁目の住人に見守られながら男同士の情愛に葛藤する、二人の男のゆっくりと歩む恋の物語

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エブリスタ
エブリスタ2016/08/25
  • 現在の作品花は咲くか