あらすじ
平安末期、人と妖《あやかし》との間に生まれた混血の少年・冴月《ひづき》は、八百年来、謂われのない恨みや理不尽な扱いに晒され続け、令和の世を無為に生きていた。
そんなある日、過去、自棄になった末に所属していた暴力団組織・溝際《みぞぎわ》組の末端組員・仙葉《せんば》の訪問を受ける。
彼は、組が開発した新型麻薬を売るのを手伝って欲しいと頼んで来た。
断る冴月に構わず、仙葉はその怪しい薬を置いていってしまう。
その薬からかすかに放たれる妖気に気付き、不審を感じた冴月は、やむを得ず仙葉のあとを追った。
他方、ある特殊能力ゆえに両親に疎まれ、母方の祖父母の下で育った少女・和華《のどか》は、保護者だった祖父母亡きあと、祖父母の残した神社兼自宅以外の遺産をすべて実父に取り上げられ、高校卒業後の進路に悩んでいた。
高校最後の夏休み。そろそろ寮へ戻る支度をしようと思っていたある日、実父がある薬箱を手に来訪。中身を和華の所属する全寮制高校の寮内で売るように指示。
うまくやってくれれば大学への進学費用は出す、と唆されるが、都合のいいときばかりいい顔をする父のやり口が気に入らない。
更に、薬の説明を読んで、明らかな麻薬に類する薬だと判断した和華は、薬そのものから放たれる嫌な空気に、早々に警察へ持ち込む決断をする。
しかし、その道中で突如、一つ目の妖に襲われて……!?
妖気を放つ、謎の薬を介して交錯する、少年と少女の運命は――。
令和に暗躍する妖ミステリ綺譚、開幕。
※この物語はフィクションです。
実在する地名などが登場するかも知れませんが、一切関わりはありません。
©️神蔵 眞吹2022.
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