あらすじ
しがない会社員だった私は、過労死の果てに、かつて熱中した乙女ゲームの世界へと転生した。
転生先は、ゲームの悪役令嬢・ヴィオレッタ・グランヴィル。ヒロインを虐げ、最終的に王子に断罪されるのがお約束の、呪われた運命だ。幾度となく断罪エンドを繰り返す中で、私は運命に抗うことを諦めていた。
しかし、三度目の目覚めは、私の予想を遥かに超えるものだった。
私は、悪役令嬢ではなく、まさかのヒロイン・リーゼロットに転生していたのだ!
歓喜するのも束の間、脳内に響く声が、私の喜びを打ち砕く。
「おお、目覚められましたか、勇者リーゼロット! ……実は少々、不手際がございまして……」
自らを女神ミレイユと名乗る声は、信じられない「神様のミス」を告げる。本来勇者として覚醒するはずだった私の魂を、誤ってヒロインの肉体に宿らせてしまったらしい。
しかも、この世界の「悪役令嬢・ヴィオレッタ・グランヴィル」こそが、真の勇者の素質を持っていた可能性がある、というのだ。
こうして、私はヒロインの皮を被った探偵として、本当のヒロイン、そして真の勇者が誰なのかを探る日々が始まる。