あらすじ

ラクラスは、読書好きで魔導研究者になりたい一五歳。力を欲せず、争いを好まない。心優しく可憐な少女。 ――少女の世界の始まりは、終わりと同時に訪れた。 氷結世界の極寒すら蒼褪めるような鋭い視線、一点の淀みも無い透き通った翠緑の瞳。その瞳の奥には、想いを貫く強い意志と、哀愁を帯びた調べ。 奏でる旋律は、滅びへの導き――。 ラクラスは、「死の祝福」と「闇の加護」を宿し、贖罪の十字架を背負う、絶対領域の少女。 「祝福」は力、「加護」は守、「支配」は使者。 「祝福」、「加護」、「支配」を頂点の名前として描いた神の三角形。その三辺の内側領域に属する極一部の者の総称を【絶対領域】という。 絶対領域……。 それは、禁忌の力。人智の及ばぬ力――。 キメ細やかな柔肌。薄く桜色に染めた頬。絹のような光沢を放つ艶やかで張りのある、腰まで真っすぐに伸びた線の細いサラサラとした金色の髪。小さく華奢で触れると壊れてしまいそうな幼さの残る肢体。 背筋が凍りつくような神気をまとう人形のように美しい幻想的な少女が、力の代償として生まれながらに失ったものは眠りの世界に広がる『夢』。 暗黒が支配する終わった世界の眠りに堕ちた少女は、永久の闇の果てに光差す世界の始まりを求めて運命に抗うことを決意する――。 ラクラスの『夢』探しの旅と出会いの物語が始まる。

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小説を読もう2021/06/17
  • 現在の作品夢幻の少女ラクラス