あらすじ
僕の隣の席の佐藤さんは、いわゆる高嶺の花だ。
成績優秀、物静かで、少しだけ近寄りがたい。平凡な僕とは住む世界が違うと思っていた。
でもある日の放課後、彼女が落とした一つの消しゴムを拾ったことから、僕の世界は少しずつ色づき始める。
その無骨な消しゴムの角には、下手くそだけどどこか愛嬌のある、小さな猫の落書きが描かれていたのだ。
完璧に見えた少女の、僕だけが知ってしまった秘密。
その小さな秘密をきっかけに、ろくに話したこともなかった二人の距離が、掃除当番やグループ課題、突然の夕立といった何気ない日常の出来事を通して、少しずつ、でも確実に縮まっていく。
完璧だと思っていた少女の意外な素顔から始まる、甘くて少しもどかしい、初めての恋の物語。