あらすじ

――違う違う!そうじゃない! 助かってほしかっただけなのにどうしてこうなる? 願っただけでどうしてこうなってしまうんだ!? 心臓の病で命を落とし、異世界に迷い込んでしまった男は、産声を上げない赤子に成り代わってしまった。 カムナビ国 蘇芳領 異世界にあるこの地に、災禍に巻き込まれた一人の妊婦が運び込まれた。 妊婦はその命を持って一人の赤子を出産するが、赤子は泣かず、周囲にいた誰もが懸命にその命を救おうとしていた。 その光景を、異世界からいつの間にか迷い込んできた一人の男が見ていた。 懸命な治療も虚しく命を落とした男は、目の前の光景に自分を重ね、必死に祈る。 しかし祈りに閉じた目を開いた次の瞬間、男の魂は産声を上げることなく産まれた赤子に宿ってしまう。 そして、男は桃と名付けられた。 罪悪感と後ろめたさを抱えながらも、いつしか十六になった桃は初陣に挑む試験として化け猪の討伐と調査を命じられる。 そしてそこで見たのは、世界に空いた奇妙な穴『次元穴』と、傍に落ちているスマホのような機械であった。 ――『次元穴』について知れば、自身の出生やこの世界に来た理由が分かるかもしれない。 異世界の物質であるスマホが落ちていたことからそう考えた桃は、より多くの任務を任せてもらえるよう、そして自分と仲間の命を守るために戦いに身を投じていく。 そして魔獣や妖怪、別の勢力の人間達との出会いと様々な思惑は、桃をより深く複雑な世界へと巻き込んでいく。 これは、再生と再出発、継承と祈りの物語。

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小説を読もう2024/07/06
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