あらすじ
その日、国家は、一人の女の「存在」を消した。
主人公は、早見瑤子(はやみ ようこ)。
元人気アナウンサーにして、国民から絶大な支持を得る参議院議員。
その輝かしいキャリアと揺るぎない正義感で、彼女は日本の政界に新しい光をもたらすはずだった。
しかし、彼女の知らない水面下で、国家中枢は恐るべき計画を始動させていた。
南海の孤島に建設される、謎の巨大収容施設。
通称――『女鳴き島』。
その非人道的な計画の本質に気づいた瑤子は、自らの政治生命を賭けて抵抗を試みる。
だが、彼女の前に立ちはだかったのは、あまりに巨大で、あまりに冷酷な国家権力の壁だった。
仕組まれたスキャンダル。巧妙な罠。そして、裏切り。
光の当たる演説台から、彼女は一転、人の尊厳が踏みにじられる、想像を絶する闇の淵へと突き落とされる。
全てを奪われ、絶望のどん底で、彼女は何を見るのか。
これは、単なる復讐譚ではない。
社会のシステムによって「いない者」とされた人間が、自分を無力にしたはずの、たった一つの**“致命的な欠陥”**を武器に変え、自らの存在を証明する戦いの記録。
息もつかせぬ展開の果てに待ち受ける、驚愕の逆転劇。
現代社会に生きる、すべての者に問いかける、一級の社会派サスペンス。
あなたの「存在」は、本当にあなただけのものですか?