あらすじ
結城琴音(16歳)は放課後だけ開く小さな屋台で“感情の小品”を売っている。商品は不思議なガジェットと彼女の技術で作られる――勇気を湧かせる短いメロディ、昔の夏の匂いを思い出させる一滴の香り、約束を守るための短い台詞の録音。客の依頼は些細で個人的。しかし、ある日、大量の“絶望”を買い集める匿名の顧客が現れ、街の人々の心が静かに蝕まれていく。琴音は仲間たちと小さな案件をこなしながら、買い手の目的と自分のルーツに迫っていく。日常の一件一件が積み重なり、最後に“誰かの心を救う仕組み”の核心が暴かれる――感情を売る少女の成長と選択の物語。