あらすじ
大学二回生の草壁一彦は、恋人の白川健太と幸せな日々を送っている。
この秋、一彦は、白川とともに短い旅をすることになった。
訪れるのは九州某県のオーベルジュ。そこは白川が毎年この時期に訪れている大切な場所だった。
まもなく二十歳の誕生日を迎える一彦。
煙草と酒の味とともに、これまで知らなかった白川の一面を垣間見ることになる。
長い年月が過ぎようとも変わらない思い、忘れられない人。
思い出は重くもあり、一彦に新たな思いを抱かせもする。
「あの人の話、もっと聞かせて。どんな人かなって思いながら、聞いてはいけない気がしてた」
「俺の駄目なところだよ。聞かれないことは話さない。相手が言ってほしい言葉を、察することができない。伝えるべきことを伝えそこねたままになってしまう。……これでたくさん失敗してきたよ」
はじめて見る白川の姿。一彦は勇気を振り絞り、思い切って告げる。
「ねえ、先生。……先生を抱きたいっていったら、ひく?」
「俺のこと、『先生』じゃなくて名前で呼んでくれたら、抱かれてやってもいい」
これまでは生徒と先生の間柄。重たい過去を引きずって不安定だった一彦を、白川は優しくくるむように愛してくれた。
これからは大人どうし。二人の関係は新たなものになる。
「……べつに今日じゃなくてもいいよ」
「何だよ。自分から迫っておきながら、また今度でもいいだなんて。押すなら押せ。迷うな」
どんな形で触れ合おうとも変わらないものがある。それが一彦は嬉しかった。
そして迎える二十歳の誕生日。
さて、白川先生が一彦にプレゼントしたものは何でしょう(……と期待させすぎはよくありませんね。ありがちなモノです…)
拙作「単焦点で50mm.」の続編で一年半ほどたったころのお話ですが、独立した作品としても読んでいただけるようにしました。
身も心もリバになってほしかったので、エッチなシーンも頑張ったつもり…よろしくお願いします。
(前作はこちら)
単焦点で50mm.
https://estar.jp/novels/25874906