あらすじ
二〇二七年十一月十七日水曜二十三時、研究室のソファーベットから落ちて、記憶の一部を無くした省吾のもとに、見おぼええある女、理恵が訪ねてきた。理恵のまなざしと雰囲気に懐かしさを感じ、理恵と暮らした記憶と、そうしたい思いが湧いた。
記憶にないが、理恵は省吾の母の再従弟の娘で互いの両親は二人の付き合いを認めていたという。
省吾は自分を知るため理恵と同居し、理恵を婚約者として知人に紹介するが、記憶と現実が一致しない。実家があるM市に帰ると内輪の結婚式と披露宴が行われ、出会って二日目、省吾は理恵と結婚した。
世界は正体不明の偵察艦に監視されていた。理恵は気にしない方がいいというが、円盤型の巨大な偵察艦は何かにつけて省吾の近くに現れ、省吾に何らかの概念や記憶を喚起した。
理恵の妊婦検診で病院を訪れた省吾は看護師の高田京子に再会した。理恵と親しくなった京子は精神生命体ニオブのアーマー階級のエージェントで、夫の高田医師、ニオブのクラリック階級のネオロイドを監視していることと、旧友の小田亮の妻由美子も夫の亮を監視していること、省吾と理恵がアーマー階級とともに、他時空間で人類支配を画策するクラリック階級を排除したため、省吾達は他のクラリックの攻撃を受けてこの時空間に逃れてきたことを語った。省吾と理恵はそれらを記憶していなかった。
アレルギー症状で入院した省吾の担当医は、高田京子が監視する夫、ネオロイドの高田医師だった。一通りの治療が終わり、病室で一人になった時、偵察艦が病院の真上に現れ、省吾を遠隔治療していった。偵察艦が見えているのは省吾だけだと気づいた。
小田亮も、エージェントである妻由美子が監視するネオロイドだった。高田と亮が夢で見たといって語った内容は、京子が理恵に説明した、クラリックの人類支配方法と一致していた。
小田亮に会った帰り、省吾は偵察艦に先導されて時空間転移特異点、S渓谷の吊り橋へ瞬間移動した。省吾はこの時空間に転移した理由を全て思いだした。偵察艦はアーマー階級の宇宙艦だった。その時、クラリックのフォークナ級立体アステロイド型突撃攻撃艦が現れた。省吾は偵察艦に保護され、偵察艦と攻撃艦の戦闘の最中、攻撃艦が破壊されると同時に、省吾と理恵は、新たな時空間へ転移させられた・・・。