あらすじ

エルティアを襲う未曾有の寒波。骨まで凍みる風が吹き荒れる大地で、記憶を失くした少女ルナと精霊族の長シオンは、この異常な気候の原因を探る旅を続けていた。シオンは、この寒波が「太陽族」が太陽の熱を奪い去ろうとする陰謀だと知っていた。しかし、その強大な力の余波か、ルナの記憶は徐々に薄れていく。 ある日、ルナは故郷で親友と笑い合った思い出を思い出そうとするが、その親友の姿は、まるで雪のようにかき消えてしまう。故郷の記憶が消えていくことに悲しむルナに、シオンは「君が忘れても、僕が覚えていよう」と優しく語りかける。彼の言葉は、極寒の世界でルナの心を温める唯一の光だった。 旅の途中、ルナは過去の「視える者」の幻影を見る。「二つの太陽は…まるで涙を凍らせたように、悲しく冷たい光を放っている…」という言葉は、ルナにエルティアの運命が故郷と繋がっていることを予感させる。 しかし、ルナは諦めなかった。シオンの励ましと、心に宿る故郷への想いを胸に、ルナは奇跡を起こす。彼女の強い思いが、故郷で失った記憶の欠片を光に変え、厚い雲を突き破る「希望のダイヤモンド」として大地に降り注いだのだ。光の雨は氷を溶かし、世界に再び生命の息吹を吹き込む。 だが、奇跡には代償があった。ルナは、故郷で最も大切な親友との記憶を失ってしまう。そのとき、溶けた氷河の奥から、太陽族の闇のエネルギーが漏れ出す。シオンはこれが「魂の記録」を奪おうとする恐るべき計画の氷山の一角だと気づく。そして、ルナは太陽族が故郷を失った「悲しみ」と「絶望」から行動していることを理解する。 失われた友情の痛みと、敵の悲しみを知ったルナは、親友の魂の記録を救うため、そしてこの凍てつく世界に春を再び呼ぶため、新たな旅立ちを決意する。

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小説を読もう2025/08/10
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