あらすじ
潮風香る港町セイブル。
アルディナ王国軍に所属するエリス・フィオレンティーナは、希少な補助系Sランクの風魔法を操る魔導狙撃手。
弾道を自在に制御するその腕は、戦場で“二重の防壁”と称えられるほどだ。
だが、帝国との国境では不穏な動きが始まっていた。
魔獣を兵器として使うヴァルディア帝国——その最前線に立つ黒髪の青年将校、ライナス・ヴァルグレイ。
初めて狙撃したその瞬間、二人の間に奇妙な現象が起きる。
魔力が共鳴し、意識がつながってしまったのだ。
互いの感情や記憶が流れ込む中、彼が敵国の将校であり、
さらにエリスの出生の秘密に深く関わる人物であることが徐々に明らかになる——。
帝国と王国の狭間で揺れる戦局。
敵同士の二人は、戦うために引き寄せられ、やがて戦わないために惹かれていく。
左眼に秘められた力が、戦争の鍵を握るとも知らずに。