あらすじ
サラには過去の記憶がなかった。
三ヶ月前、森の中で一人で目覚めた時、それ以前の記憶が全て失われていた。
小柄で可憐な少女の見た目に反して、驚異的な身体能力を持っていたサラは、やがて、剣士として生きていく事を決める。
そして、失ってしまった自分の記憶を取り戻すため、あてもない旅を続けていた。
内戦の続くナザール王国において、傭兵に志願しようと赴いた王都で、サラは、ティオと名乗る奇妙な外見の青年と出会った。
ティオと二人、傭兵の試験に受かったサラは、その剣の腕で傭兵団の団長となり、一癖も二癖もある荒くれ者の団員達を率いていく事になる。
そして、次第に、サラは、ティオと共に、ナザール王国の内戦の渦中へと踏み込んでゆき、秘められた大いなる陰謀に巻き込まれていく。
『第十三章 野中の道』
「第九節・最後の茶会」
ティオは『紫の驢馬』が発した「野心家」という言葉から、過去の出来事を思い出していた。
それは、かつて交流があった二人の人物とのある茶会での会話だった。
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