あらすじ
夏に丁度いいホラー要素のある短編の青春小説です。グロ要素はありません。
清涼感よりも、心に染み行くような何とも言えない感情を描きました。
テーマ重視で今回は書いてみましたので、是非最後までお楽しみくださいませ。
――彼女は夢の彼方へ旅立ってしまった。彼女の脆いは精神はそこで永遠の迷路に導かれ、砕け散ってしまったのだ。
(あらすじ)
大人になることなく、麻由は少女のまま命を落とした。
それは純粋であればあるほど生きられないという残酷なこの世界の枷だ。
「麻由は何を神様にお願いしたの?」
「えっ? 弘人君がずっと笑っていられますようにって、お願いしたんだよ」
二〇〇四年十月、厳しい夏の暑さがようやく和らいだ頃、高校一年生の坂井弘人(さかいひろと)は幼馴染で同い年の岩倉麻由(いわくらまゆ)、水口悟郎(みずぐちごろう)と続けていた愛犬の散歩を再開する。
散歩の途中、麻由は夢で見たというトンネルに行ってみたいと二人に告げる。そのトンネルは心霊スポットとして曰く付きのトンネルだった。
麻由の願いを叶えるため、何かに引き寄せられるように山奥のトンネルへと向かう三人。
落書きだらけのトンネルの奥深く、霊感のある麻由は二人には見えない出会いを果たす。それは別れであり、永遠へと誘う解放だった。
※本作は水平線短編大賞VOL.3応募作品用に執筆した短篇文芸小説です。
本コンテストに収録されている内容とは多少、異なる点があることをご了承ください。
※物語はフィクションですが舞台となる地名等は現実に実在する地名を用いています。強い霊感を持つ方や心霊関係の描写に不安を覚える方は読書をお控えください。