あらすじ

二度の世界大戦を二回とも勝ち得た常勝不敗の帝国、日本。 最終の、本当に最後の切り札まで持ち出してようやく掴んだ辛勝であったが、なぜ日本が勝てたのか、その勝利の要因として数えられる原因の中に、先程述べた「最後の切り札」とされているある海軍将校の存在である。 昭和十九年四月二日。ある人物が連合艦隊司令長官に着任した。その人物は、時の皇帝の弟であり、階級だけを見れば抜擢人事であったが誰も異を唱えることはなく、その采配に感嘆の声をもらした。 その人物の名は宣仁、高松宮という雅号で知られる彼は皇室が最終兵器としてとっておいたといっても過言ではない秘蔵の人物であった。着任前の階級こそ大佐であったが、事実上の日本のトップ2である。誰が反対できようか。 そして、まもなく史実は回天する。悪のはびこり今なお不正が当たり前のようにまかり通る一人種や少数の金持ちによる腐敗の世ではなく、神聖不可侵である善君達が差配しながらも、なお公平公正である、善が悪と罵られない、誰もに報いがある清く正しく美しい理想郷へと。 そう、すなわちアメリカ合衆国という傲慢不遜にして善を僭称する古今未曾有の悪徳企業ではなく、神聖不可侵な皇室を主軸に回る、正義そのものを体現しつつも奥ゆかしくそれを主張しない大日本帝国という国家が勝った世界へと。 後に行われた国際裁判において白人種が今でも「復讐裁判」となじるそれは、その実白人種以外にも断罪対象はいたのだが、白人種に下った有罪判決が大多数に上ったことからそうなじる者が多いのだろう。 が、それはコロンブスからの歴史的経緯を考えれば自業自得といえた。 そう、これは長い闘いの後のエピローグ、さまよえる英霊達への鎮魂歌である。 史実という牢獄から解き放たれ、大日本帝国の勝利という栄光を勝ち得たこの楽園世界を作り上げるための叙事詩なのである。 今ここに、「私は死ななかった」という新たなるページを紡ぎあげたい。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2023/03/01
  • 現在の作品吾まだ死せず 改二  =輝く未来へ=