あらすじ
「幼馴染みと恋に落ちるタイプですか」
都内で自転車輸入代理店を経営する岡島晴行の相棒は、通勤にも使っているロードバイクと、無愛想が玉にキズの超ハイスペックな大学時代の後輩、槻橋塁。朝から晩まで働いて、夜は焼き鳥屋に飲みに行って、恋愛より仕事の充実した日々だ。
晴行の幼馴染みでもあるプロの自転車ロードレース選手の咲田祐樹の活躍をきっかけに、晴行の事業は急速に軌道に乗り始める。それなのに、なぜか塁との関係は、間違ったギアを入れたみたいにぎくしゃくし始めて……。
「そういうときは、嘘でも『お前じゃなきゃ困る』って言うんですよ」
幼馴染みと、後輩。仕事と、恋。雨のレースの記憶と、晴れた朝の通勤路。
三叉路の真ん中で、晴行は再びペダルを踏み始める。