あらすじ
白石結衣(18)は、町の職業訓練校で「人形服」を縫うことに取り憑かれた少女。リアルサイズの着せ替え人形や目を惹くコスチュームを作る匿名アカウント「縫い苺」としてネットで人気を集める一方、学校では目立たない存在だ。ある日、学校随一のイケメンだが内向的な少年・有栖川漣が、結衣の作ったドール服を偶然見つけ「自分の“本当の自分”を着せ替えたい」と告げる。奇妙な共同制作が始まり、布の合わせ目で互いの距離が少しずつ縮んでいく。細部への執念、失敗と直し、そして初めて誰かに「似合うよ」と言われた瞬間――それは恋になるのか、職人の誇りなのか。