あらすじ
「ある目的」のために高校の屋上にいた葉月千陽は、目が覚めると病院のベッドの上にいて、自殺を図ったことになっていた。
しかも、千陽にとって”世界一邪魔”な存在である伊澄遥が、姿を消していた。失踪ではなく、存在そのものが消失していたのだ。
しかし、夏休みに祖母の住む長野の田舎を訪れた千陽は、そこで消えたはずの遥と再会する。彼は自分たちがそれぞれ「違う世界線」から来て、偶然出会ったと言い出すが、なぜか千陽が屋上にいた目的も知っていて――?
千陽の祖母が見せてくれた、明治から大正を生きたご先祖様、千代子の手記と彼女の写真。その手記に書かれた謎の答えを遥と共に探す中で、千陽と遥は徐々に互いを知っていく。
手記に書かれた千代子の切ない恋の行方は、やがて千陽の遥に対する気持ちにも変化をもたらすが……。
真実が明らかになった時、彼は千陽の世界から消えるのか。
臆病で不器用な女の子が恋を知る、ひと夏の物語。