あらすじ

友人Aは頑固だった。弱っちぃ信念を振り翳す頑固者。一度決めたことは譲らない。止めようと思ったら強行突破する他ない。 友人Aは激辛料理を好んだ。口内の痛覚がイカれたとしか思えない。生玉ねぎを丸齧りしては「甘い」と顔を綻ばせた。まるで果実のように唐辛子を食べたときには驚いた。 友人Aは歌が上手かった。喉から音源とはよく言ったもので、自分の広い人脈の中で最も優れた音感を持っていた。 友人Aはよく寝た。電車のつり革に摑まった立ち姿勢でも、ドライブ中の助手席でも、友人達が集まって盛り上がるときも、誰と何をしていようと関係なく寝た。 友人Aは素直だった。感じたことをそのまま言葉や形にするのが得意だった。皮肉のない言葉遣いが心地良い。 友人Aは優しかった。むやみに人を傷付けることはない。困っている友人の言葉に耳を傾ける姿が好きだった。 友人Aは酒豪だった。どんな酒でも酔わず飲み込まれず、その場の空気を誰よりも楽しんでいた。 友人Aは。

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小説を読もう2025/08/09
  • 現在の作品友人A