あらすじ
劉裕が宋を建国し、中華は南の宋と北の魏に分かれる南北朝時代へと突入した。五胡十六国時代の激しい戦乱は収束したかに見えたが、二つの巨大な力は互いに譲らず、新たな時代の戦乱の火種は燻り続けていた。
そんな中、劉裕の片腕として天下統一を夢見た林全こと慕容復は、襄陽太守として南北の最前線を守る日々を送っていた。彼は、劉裕亡き後、若き皇帝劉義符を支える重臣の一人として、北魏の脅威に備えながらも、複雑な権力闘争に巻き込まれていく。
北では、拓跋珪の遺志を継いだ第二代皇帝拓跋嗣が、北魏を盤石な強国へと育て上げ、南の宋を虎視眈々と狙っていた。
林全は、劉裕の託した「安寧」という遺志を胸に、檀道済や謝晦といった劉裕の同志たちと共に、宋の未来を切り開くため、再び戦乱の渦中へと身を投じていく。
これは、二つの強国が覇を競う激動の時代を舞台に、一人の英雄が真の安寧を求めて駆け抜ける、壮大な物語である。