あらすじ
グラナルディア大陸を二分する強国、ステルヴィアとダイナートによる戦争は、終結の兆しを見せることなく続いていた。
光の力――神力を司るステルヴィア。
闇の力――魔力を司るダイナート。
相反する二つの勢力は反目し合い、互いに歩み寄ることは不可能だった。
そして、第三の勢力――魔女の里が存在した。
魔女達は、中立の立場をとり続け、どちらの側にも加担することはなかった。
人々は、供物や生贄を用意して、魔女達の力を求めた。
魔女達は、時に気まぐれに、時に必要に迫られて、その知恵と力を提供した。
そんな世界で、一人の魔女が恋に落ちた。
魔女の名はアスタルテ。
類まれなる魔力に恵まれし魔女。
生まれてまだ十六に満たない少女ながら、神をも魅了する美しさを讃える魔女。
アスタルテは、魔女の里を抜け出し、たびたび人間狩りを行っていた。
争い合う軍勢を見かけると、それがステルヴィアであろうとダイナートであろうと襲いかかった。
騎士達は、魔女アスタルテを恐れていた。
ある日、アスタルテはとある戦場で運命の出会いを果たす。
運命の相手の名は、ジン=クレヴィッツ=ステルヴィア。
ステルヴィア光国の第一王子にして、正統王位継承者。
アスタルテとジンは互いに惹かれ合い、心を通い合わせていく。
その頃は、ダイナートによる進軍が活発化している頃でもあった。
物語は、ここから始まる。