あらすじ
大学生の埜中サリは、一つ年上の大学生の譲とつき合っている。
しかし、二人の間には、目に見えないすれ違いが堆積し続けていた。
そんな中、サリはアルバイト先の後輩である赤い髪の青年、在原光漣との距離を、戸惑いながらも縮めていく。
「彼氏持ちなんて、面倒だから、絶対に手を出さないって思ってた」
「う……実は、今、光漣とはちょっと……ケンカ中で」
「そんな知り合いがいるなんて知らなかったな」
「そんな、おとなしいばっかりの男とつき合ってるっていうのが。つまんなくねえの?」
「サリ、……したい?」
「まずいよ、それは。酔った勢いで悪いことしちゃだめじゃん」
今、すごく、譲くんに会いたい。
「私と別れようとしてる?」
「慰謝料が欲しい」
「恋愛じゃなかったから、必要なものがすれ違ってただけだろ」
まだ私を組み敷くには早いと思っているらしい。
その衝動も、意思も、全部がいとおしいと思う。
――ある街角の、恋の岐路の物語。