あらすじ
「あの子の音楽の世界を守りたいんだ」
バンドメンバーの浩輔の切実な願いを、一緒に叶えようと誓ったはずだった。
宏輔がその才能に惚れ込んで連れてきたキーボディストの女の子は、いつの間にか俺にとっても目を離せない存在になっていた。
その才能に最初に目をつけていたのが俺だったなら。
あの日宏輔と約束を交わすことがなかったら。
そうだったとしたら、俺は菜央とどんなことを話していただろう。どんな風に過ごしていただろう。
苦くはない、でも決して甘くなりきることはない。ほろ甘い胸の疼きさえ、愛しいものになってゆくのだろうか。