あらすじ
真面目ばかりを取り柄にして七十まで生きてきた主人公の元に、お迎えがやってくる。
ようやく先立たれた奥さんのところに行けると思った主人公だったが、気づけば真っ白な世界で、神様だと名乗る猫に問いかけられていた。
「君はこれから、生まれ変わる。その前に、ひとつだけお願いを聞いてあげるよ」
誰もが生まれる前に一つだけ願いを叶えてもらえる。そう知った主人公が、たった一つの願いを告げる。
生まれ変わったのは、あらゆるものに神様が宿り、ドラゴンが空を飛ぶファンタジー世界だった。農家に生まれた主人公は、定年後は一緒に田舎でスローライフをすごそうと約束した奥さんを思い出し、農業に精を出す。
順風満帆かと思われた転生農業生活だったが、突然、水源を守っていた水神様がいなくなり、水は涸れ、魔物が跋扈するようになる。
水神様を呼び戻すべく、村の神官さんや主人公の父は魔物と戦い、傷を負いながらも命からがら逃げてくる。水の神殿から応援の神官さんたちも到着し、どうにかこれで村に平和が戻るかと思った時、魔物に負わされた傷が元で父が倒れる。
かなりのお金が掛ることを覚悟して、水の神官さんたちに父を救ってくれないかと頼みに行った主人公が出会ったのは、優しく、逞しく、ちょっとだけちゃっかりした、ずっと会いたかった人だった。
父の傷も癒え、倒された魔物の肉で祭りが行われる村の中、主人公は猫神様にお願いしたことを思い出し、本当の目的に向かってこれからも努力し続けようと決意を固める。