あらすじ
「私、呪われてるの」
明日実《あすみ》は温泉街へ向かう高速バスの中でそう打ち明けた。だから朝から浮かない顔をしてたのか。
僕と明日実は明日で付き合い始めて三年になる。三年記念日を祝うため温泉旅行に向かっている最中だった。
「私まだ彼氏と三年記念日したことないんだよね」
「へえ。じゃあ僕が初めて三年続いた彼氏ってことになるね」
「あ、そうじゃなくて」
「じゃなくて?」
がたん、とバスが揺れた。山道だから石に乗り上げたのかもしれない。
彼女は口を開く。
「私ね、三年記念日を迎えられない呪いにかかってるの」
突然ガラスの割れる音が車内に響いた。
用意周到な彼と呪われた彼女の三年記念日前日ラブコメです。