あらすじ
それはこの世界とほとんど同じで、だけどとある一点だけ、大きく違うある世界の話。
この世界では、世界各地で、突然に、宙に扉が現れる。その扉が開くと、小動物、マスコットキャラクター、ゆるキャラ、そんな形容をされる、ゆるい謎の生物が溢れ出す――それが日常であった。
その生物は、道を詰まらせたり、食べ物を奪ったり、人に体当たりをかましたりとやりたい放題に振る舞う。もっとも、その大半は大した被害にならないのだが。それでも痛いし飯は取られるし渋滞は起きるしで最悪である。
だが、駆除しようにも、その生物は普通に殴ったり蹴ったりしても一向に効かず、ケロリとしているのだ。更に、扉を閉じない限りはひたすらに湧き続ける。
その生物に唯一対応できるのが、鍵を手に、不思議な力を得て戦う者。
その力で同じように謎の生物を操り、奴らを唯一打倒できる者。
その多くが少年少女、小・中学生であり、その戦いがファンシーであったことから、人々は自然とその呼び名をこう決めた。
扉から出てくるドアモンを、鍵の力で生み出した鍵モンで倒していく人達。鍵を持つ者。
そう――キーホルダーと――!
そう呼ばれた当の、主に少年たちはその呼び名に反発。もっとカッコいい呼び名を要求し、その多くはこう自称するようになった。
シュリュッセルへルターと。
ただのドイツ読みである。かっこいいから満足なのだ。尚、発案者の多くは中学二年生だったとか。
この話は、そんなシュリュッセルへルターの一人、丁度中学二年生の戸倉鳶が
鍵を持たない、だけど鍵モンを操る少女、指月舞と出会い
そして別れるまでの、彼らの騒がしい日々を語るものである。
ドアモンとの戦いのなかで、多くの出会いと事件。
鳶は、舞と、それにクラスメイトの各務葵、小学生で舞の同級生、諏訪龍飛たちと、チームを組み、その事件をくぐり抜けた。
その中で生まれる疑問。この生き物達はなんなのか。鍵とは。扉の先は一体。そして、舞とは。
鳶がその答えにたどり着いた時、彼らは戦い合い、そして、この世界を終わらせることになるのだ。