あらすじ
逆衣の町にはよくおばけの噂が立つ。
その昔、陰陽師の一族がこの地を治めていたという逸話のせいかもしれないし、根強く残る鬼伝説の名残のようなものなのかもしれない。とにかく不思議な出来事がよく起きる町だった。
どんな出来事が起きたか知りたいって?
……それなら蔵図書館に行くのはどうかな。
この町の中でも指折りの謎の施設だけれど、なんていうことはない。ただの民営の図書館だ。入場無料、貸出不可、飲食可能。ただ古くて、不気味で、たまに変な女が入口で待ち伏せしてる。おまけに屋根裏には怪しい道具がわんさか置いてあるとの噂もあり。
それでもよければ行ってみるといい。
あそこの主人はこの町の怪談話を集めては、人に語ることを楽しみとしているから。