あらすじ
──「空の玉座」。
現在、そこに座すは、名を呼ばれてはならぬ創造神。
その力、あまりに深淵にして絶対。
ゆえに、祈り、神も悪も天も人も争い、血を流し続けた──神代より、今に至るまで。
ノア・エヴァンス。
男にして初めて、「唯一神」の力をその身に宿した王家の異端。
その存在は、聖なる血統の秩序を壊し、信仰の楔を断ち切った。
家族に拒まれ、国家に恐れられ、彼は“世界にとって不要な奇跡”とされた。
そんな彼が、幼き日に出会ったのは──
秩序にも混沌にも染まらぬ少年・レタル。
曖昧な均衡の中に立ちながら、ただ己の意志だけを宿す者。
その笑みは、ノアの揺らぐ魂に「選ぶ自由」の光を灯す。
そして青年となったノアは、帝立学園へと赴く。
──そこで出会うのは、
冷たくも慈悲深い理性を宿す“水の騎士長”ジュリアン。
彼は契約を信じ、秩序ある世界を築くことに全身全霊をかける。
その瞳には、隠された熱い想いと深い決意が宿る──。
そして、混沌の火を宿す魔王・エゼル。
「空の玉座」を巡る宿命の激闘は、ここに幕を開ける。
──信仰と欲望、因習と意思。
世界の根幹が交錯するこの舞台で、
ノア・エヴァンスは、“運命”すら拒絶する選択を迫られる。
彼は問う。
己の生に、意味はあるのか──
それとも、意味とは己で刻むものなのか。