あらすじ
時は明治。かの有名な陰陽師、安倍晴明を輩出した陰陽師の名家である土御門家に、美しい白銀の子が誕生する。かの少女は美鈴と名付けられた。
しかし、晴明の母にして妖魔である葛葉の生まれ変わりと蔑視された彼女は、一族から虐げられるという不遇の運命を迫られる。おまけに陰陽術の才に恵まれなかったこともあり、彼女に対する仕打ちは輪をかけて残酷なものとなっていった。
その惨状を見かねた実姉の伊鈴は、美鈴を連れて家出することを決意。愛しい妹を守るため、彼女は追ってきた一族や門弟たちを秀でた陰陽術で一掃しようとする。だが、多勢に無勢で伊鈴は力及ばずその命を散らしてしまう。四面楚歌となってしまった美鈴を助けたのは、人と妖魔の共存を掲げ、治安を維持せんとする警衛団の団長である榊原吾剣(さかきばら あけん)だった。
美鈴は吾剣の圧倒的な剣技に見惚れ、剣を教えてほしいと彼に懇願する。
吾剣もまた剣を教える条件としてあることを彼女に頼みこむ。
「俺の妻に化けてくれないか?」
表の顔は仲睦まじい、愛に満ちた夫婦。裏の顔は剣技に磨きをかける弟子と師。
愛のない偽りの婚姻はやがて真なるものとなり、互いを想う恋慕が募っていく。