あらすじ
主人公の半田多満子(はんだたまこ)が通う市立丸抜(まるばつ)小学校には「失せもの七不思議」というものがある。そのうちの一つが「逃げたモーツァルト」と言うもの。それは音楽室の前に飾られている音楽家たちの肖像画のうち、モーツァルトの肖像画だけ姿のないものが飾られている、というものだった。音楽の先生が何度と貼りなおしても、いつの間にかモーツァルトだけが姿のない肖像画に置き換わっているという。
多満子は音楽の先生である土屋を慕っていたが、偶然にも〈土屋が「逃げたモーツァルト」の犯人である〉というウワサを耳にしてしまう。土屋の無罪を証明するため、また最近ハマっているドラマなどに感化された影響から、多満子は探偵になろうと志す。そんな多満子の前に偶然にも暗号が次から次へと降ってわいてくる――。
「逃げたモーツァルト」の正体は?
そして多満子に暗号を送る〈カミサマ〉と名乗る人物とはだれか?
(第13回集英社みらい文庫大賞 一次選考通過作品を加筆修正したものになります)