あらすじ
僕が10歳の冬、10年に一度起こるか起こらないかの大寒波の年になった。
そんな冬のこと、僕らの学年に外国から転校生がやって来た。
彼もまた、雪深い国から来たらしい。集会で紹介されたのはとてもきれいな男の子で、肌も髪も瞳も、すべての色素が淡い色味をしていて、なんとなく霞んで見えた。
僕らは一緒に雪遊びをした。雪は楽しかった。吹雪でない限り外で遊ぶことが多かったが、彼と雪に埋もれて死にかけてからはやめた。
10年経った今でもあの冬のことは鮮明に覚えている。忘れられるわけがない。指先の凍傷の跡を目にするたび嫌でも思い出す———。