あらすじ
魔王を封じ、古代語を操り、空すら裂く魔法を使った“千年賢者”。
だが彼女は、最後の瞬間にこう願った。
「次こそは、平和で、戦いのない世界に生まれたい」
目覚めた先は、日本。
魔法の気配ひとつない、スマホと制服とカレーのある、どこにでもあるような世界。
少女の名は「ユイ」。転生した元・賢者は、今や中学二年生だ。
勉強? 体育? 恋バナ? そんなの魔導書にも載ってなかった!
だけど人の心は、魔法よりも複雑で、時に美しい。
前世の記憶とチート級の頭脳を隠しつつ、
ユイは「普通の生活」を満喫しようと決意する。
――だが、この世界も“完全な平和”ではなかった。
人の負の感情に取り憑き、静かに広がる“黒い影”。
誰にも見えないその異形を、なぜかユイだけが感じ取れる。
かつての魔力はもう使えない。
けれど、それでも守りたいと思った。
笑い合う友達。優しく叱ってくれる母。
あたりまえだけど、かけがえのない「今」の日々を。
これは、最強だった少女が“魔法のない世界”で見つける、
“ほんとうの強さ”の物語。