あらすじ

——この世とあの世の境を、踏み越えたのは“まだ死んでいない”青年だった。 京都・六道の辻。 地獄の釜の蓋が開くと言われる八月朔日、 民俗学の調査で現地を訪れていた神崎イサナは、突如として冥府へと迷い込む。 行き場を失った生者は、戸籍に名前のない“異端”として冥府庁に保護され、冷静沈着な調査官・黒野アイリのもと、補佐官候補生として働きはじめる。 冥府庁に残るための試験、黒野の厳しい指導、 そして自らの“存在がなかったことにされた”現世での記憶の空白—— 忘れられた者として、それでも歩き続ける神崎が見出したのは、 生と死の狭間にしかない“役目”だった。 今、冥府の扉が再び開く。 そこに記されるのは——名前すら残らなかった者の、もう一つの記録。

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小説を読もう2025/08/07
  • 現在の作品冥府庁調査課 file.0「冥府へ続く井戸」(京都・六道ノ辻編)