あらすじ
蓉平は幼い頃から特殊なフェロモン体質。発情期以外でも常に微量のフェロモンを発し、誰彼構わず惹き付けてしまうオメガだった。過去に無理やり襲われた恐怖から学校をやめ引きこもりになった蓉平。
そんな彼の父が突然再婚することになった。
その結婚相手には大学生の息子がいて、彼とも同居を余儀なくされてしまう。母子揃ってアルファだということに不安を感じつつ、現れた義弟はなんと蓉平が推しているSNSのインフルエンサーAoこと蒼司だった。
蓉平は初対面にして彼に「フェロモン垂れ流してんじゃねーよ」と冷たく言われてしまう。それが案外心地よく「嫌われるのってこんなに気楽なんだ!」と家族になれる気がする蓉平。しかし蒼司が蓉平の匂いを不快がるので、実家を出て一人暮らしすることを決意する。
その後父の所有するマンションに引っ越したのに、なぜか蒼司が現れ「これから二人で暮らす」と言われる。過保護な父が蓉平一人では心配だから、と義弟を一緒に住まわせることにしたのだ。
戸惑いつつも、憧れのインフルエンサーを間近で見られてしかも嫌われているという状況に喜びを見出す蓉平。
しかも蒼司はSNS用の写真撮影を頼んでくるなど、蓉平を少しずつ外へ連れ出してくれた。一緒に行動するうち、ぶっきらぼうな中にも優しさを覗かせる彼に蓉平は段々と惹かれていく。
その後ある出来事をきっかけに、彼に甘えていてはだめだと決意する蓉平。父には結婚すれば実家を出ていいとずっと言われていたので、アルファとオメガをマッチングしてくれる結婚相談所を訪れる。そこで意外な事実――既に蓉平が登録されており、相手を紹介済みということを聞かされる。
なんとその相手とは蒼司のことだった。
蓉平は混乱しつつも他の相手を探してもらう。そこで紹介された50代の大学教授は穏やかで、フェロモンに惑わされることなく接してくれる人だった。年が離れていて恋に発展しそうには無いものの、こういう人と結婚するべきなのだろうと考える蓉平。しかし、彼と会っていることが蒼司にバレて激怒される。
嫌われているとは思っていたけど、ここまで怒るなんてなんで?
しかも蒼司は相談所の事を知っていて――?