あらすじ
母親が男と住むからと家を追い出され、田舎では仕事がないため、高校卒業と同時に都内へと上京した緩爪(ゆるづめ)ルイ。
夢見た都会での生活は、彼女の想像以上に過酷なものだった。
就職先は見つからず、安月給でその日暮し。
バイト先などで知り合いができても、遊ぶお金がないので誘われても付き合うことができず、そのせいで友人が一人もできずにいた。
そんな不安定なフリーター生活のルイだったが、彼女はようやく輸入雑貨を扱う貿易会社に正社員として採用される。
だが実は、その会社はアジア諸国で児童人身売買を行っているブローカー犯罪組織だった。
仕事で向かったインド――ニューデリーで、売られていく子供たちを見て堪えられなくなったルイは、彼ら彼女らを逃がそうとした。
だが、その計画は失敗。
なんとか逃げ伸びたルイは、朽ち果てた研究施設の地下を見つけ、そこで身を隠そうとした。
地下室に入り、電気はまだ通っているかもと、彼女がブレーカーを入れると室内に灯りがついて――。
《ありがとう。あなたが起こしてくれたのね》
どこからか声が聞こえてきた。
その声の主は、名をクロエと名乗り、この研究施設にあったコンピューターの中で生きている者だと説明してきた。
それからルイがクロエに自分の現状を話すと、彼女は打開策があると“あること”を提案する。
それは、クロエのデータをルイの脳へ移すというものだった。