あらすじ
高校生の有水光男は、今年の春に急性肺炎で父の良介(享年47歳)を失っていた。父の葬儀は、母の夏子が喪主となって東京で行われた。
父の実家がある大分県からは、祖母の有水千恵子が単身上京し、身内だけの簡素な家族葬が行われた。
葬儀が終えると祖母は息子の遺骨(骨壺)を抱えて、独りで大分県の山奥にある先祖代々の墓がある有水家へと帰省した。
夏休みに入った8月。
日本が異常気象で猛暑・酷暑が続く中、光男少年は、母の夏子が再燃したコロナ伝染病に罹ったため、新盆のお墓参りのため単身で大分県の祖母の元へと向かう。光男は飛行機に乗るのも大分県の実家に行くのも初めて。
その実家は、熊本県との県境にある大分県の桶蓋山の中腹にある。
山奥にある有水家は、その昔は椎茸農家だった。だが祖母の夫の一男が47歳で肺炎で急死すると、寡婦となった千恵子は一人息子の良介と自宅近くで栽培が可能な柚子造りを始めた。
ところが、跡継ぎの良介が山里を嫌い東京に出て行ってしまった。
そのため、柚子栽培も細々としたものになっていった。
やがて良介は、東京で夏子と結婚して千恵子の孫となる光男が誕生する。
しかし何の因果か、この春に良介も47歳で肺炎で急死してしまった。
翻って、70歳の祖母と孫の17歳の少年は、8月中旬に行われる迎え盆と送り盆の準備を行う。
初めての宿泊の深夜、少年は、豊満な肉体を維持する祖母のセックス場面を目撃する。それは昔からの風習が残る男女合意の「夜這い」であった。
少年は、祖母の妖艶な肢体に驚くとともに、激しく嫉妬を覚える。
その翌日、猛暑の墓前で二人は口移しで水筒の水を飲む。
それを契機にして、少年は祖母の手下りで初めて性体験。
孫によって若さを取り戻した祖母は、瑞々しい孫の体を貪った。
次第に若い肉体に翻弄され、二人は夫婦のように暮らす。
それは連日・連夜、魅惑の祖母が「あと1回」とせがんで、終わりのない永遠の結び付を激しく求めるものだった。
二人で準備してきた最終行事の送り盆が無事終えた夜。
祖母は初めて浴衣を羽織り、美しく寝化粧して風呂から出てきた。
少年は、興奮して70歳の祖母を激しく抱いた。
しかし千恵子おばあちゃんの最後の「あと1回」は、叶えられなくなった。
あと一回の言葉を最後に、祖母は悶絶死した。
少年にとって祖母は、忘れられない愛しい女となった。