あらすじ

「私はこの子を玉座に据えなければならない。 この混沌とした世を、この子が生き抜けるように——」 政敵を葬り、王妃として絶対的な権力を築き上げたルチェルタにとって、息子ルシアンの未来こそが生きる意味だった。 だが、その血にまみれた愛は、彼女自身の積み重ねた罪によって、やがて灰と化す。 死の間際、彼女は激情のままに天を仰ぎ、誓った。 「ああ、神よ。あなたを——あの子の鎮魂のために、今から殺しに行きます」 それは祈りか、呪いか。 その叫びは天に届き、時は巻き戻る。 だが、目覚めた彼女に与えられたのは「悪女」ではなく、「聖女」としての運命だった。 彼女が向き合うのは、かつて踏みにじった者たちの嘆き。 貧者の祈り、異教徒の苦難、虐げられた者たちの声—— 悪女は今、聖女として立つ。 愛する者を、今度こそ正しく守るために。 そして、自らの罪を、その身をもって贖うために。 これは、ひとりの女が運命に抗い、魂の再生を賭けて歩む物語である。

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小説を読もう2025/07/23
  • 現在の作品蛇皇女の福音書