あらすじ

人が消える──記録から、記憶から、世界そのものから。 名を失った瞬間、人間は存在の輪郭を失い、この世から“喰われる”。 妹を喪った少年・東雲は、連続失踪事件の真相を追う中で、美咲という謎めいた女性と出会う。 彼女はかつて、自身の名前を奪われかけた“生還者”だった。 記憶の隙間にうごめくのは、獣のような影と、人ならざる少女の声──。 美咲と東雲が辿り着いたのは、封鎖された古い植物園。 そこには、「名を喰らう者」──狼憑きの末裔・沙月が棲んでいた。 彼女は、儀式のように名を剥ぎ取り、記憶ごと人間を“殺して”いた。 その動機は、生存のためか、報復のためか。それとも、ただの愛か。 過去を暴くほどに、名前と記憶をめぐる連続殺人の全貌が浮かび上がる。 そして今、美咲の“名”が再び狙われている。 喰うか、喰われるか──。 忘却の夜を、生きて越えられる者は、ひとりしかいない。

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カクヨム
カクヨム2025/06/27
  • 現在の作品狼憑きの記憶