あらすじ
朝、道を尋ねてきたのは、優しそうな初老の男だった。
「小学校に行って、生徒を皆殺しにするつもりです」
安物の包丁を見せながら、そう語る男に、八重沢雅樹は「お気をつけて」と頭を下げて見送った――警察に通報するのは、その後だった。
本が好きで、どこか冷めている男子高校生・雅樹。
そして、死にたがりで、自称ストーカーの少女・神代くるみ。
クラスでは“普通の女子”としてふるまう彼女は、なぜ雅樹にだけ「死にたい」と告げるのか?
唯一無二にならなければ、生きる意味なんてない。
「彼女の本当の願い」が、静かに牙を剥く。