あらすじ
ある朝、カツキチは玄関の冷たい床で目覚め、頭を劈くような激痛と断片的な記憶に苛まれる。
引き戸に刻まれた「135話目」という不気味な文字が視界に飛び込んだ瞬間、日常の裏に潜む異様な気配が彼を捕らえる。家族との朝食、弟タロちゃんの無垢な瞳、家の天井で不規則に点滅する赤い光――すべてが歪み、偽りの匂いを放つ。
机の下に隠されたA4の紙には、「フミお婆ちゃん」の亡魂めいた名と「23時50分、家を出て右に曲がれ」という殴り書きされたメッセージ。カツキチは心臓を締め付ける不安を振り切り、終わりのない闇の旅へ踏み出す。真実を暴くため――あるいは、奈落へ落ちるために。