あらすじ
都心で事務職として働く主人公・相沢 暦(あいざわ こよみ、28歳)は、変化のない日々に漠然とした物足りなさを感じている。唯一の息抜きは、週末に古いフィルムカメラを手に、忘れ去られたような街の風景や、人々の何気ない表情を撮影すること。しかし、その写真は誰にも見せず、自分だけの秘密にしていた。ある日、ひょんなことから彼女の写真を、若手建築家で、古い街並みの保存再生にも関心を持つ九条 湊(くじょう みなと、30歳)が目にすることになる。湊は暦の独特な視点と才能に惹かれ、彼女の世界は少しずつ色づき始める。自分の殻を破ることへの戸惑い、湊への淡い想い、そして写真を通じて見えてくる新しい未来。二人の関係と暦の成長を描く物語。