あらすじ
朝、起きたら裸だった。そして隣には友人のヴァイオリニスト、サラが眠っている。仁花は慌てて記憶をたぐり寄せてみたものの何も思い出せず。だからすべてをなかったことにするしかなかった。本当の気持ちは隠したまま。
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舞台は、クラシックを専門に学ぶ生徒が優遇される音楽大学。
ヴァイオリン専攻でトップの成績を収めるサラと、流行りの音楽が大好きで学内では冷遇される仁花。
共通点のない二人だけど、誰とも分け隔てなく接するサラの性格のおかげで仲のいい友人関係を築いていた――――はずだった。
「もっと自分のことを信じろよ」
北岡 沙羅 21歳
(きたおか さら)
才能溢れるツンデレヴァイオリニスト
大学内で一番のモテ男
誰からの告白も受けつけない
×
「サラには死んだって追いつけない。
それでも、この瞬間はわたしだけのもの」
米村 仁花 21歳
(よねむら にか)
冴えないギターヴォーカリスト
見た目も性格も成績も平凡
頑張り屋なだけが取り柄
ある一夜をきっかけに、簡単に変わってしまった二人の脆い関係性。
すれ違って、傷つけ合って、お互いの心が見えなくなっていく。
「仁花のこと、好きになるやつなんかいねぇよ」
「そんなの……分かってるよ」
冷たい言葉で仁花を傷つけるサラ。
仁花は、サラと友人以上の関係になりたいと心の奥で願っていたせいだと自分を責める。
『仲よくできるだけで幸せだったのに。
だって、サラには好きな人がいるんだから――――』