あらすじ
「この街の人は、大人になっても天使にならないの?」
不思議そうな顔できみが尋ねる。
「わたしのところでは、大人になってからじゃないと天使になれないの。
みんなが天使になれるわけでもないの。
砂漠で、海の上で、真冬の空の下で、街角のお店で、小さな家で、広がる畑で、川べりで、どこに暮らしている人であってもいいの。
ただ、深い哀しみや苦しみに耐えて、それでも生きつづけている人の背中に、ある日突然、翼が生えるの」
ぼくがきみと出会ったのは、一年前、大切な人を喪ったころだった。
ぼくが冷たさの中、一人で公園のベンチに座っていたとき、十二歳くらいのきみが現れた。
大人になったら天使になると言うきみと、なってほしくないと思うぼくの、短い物語。
2024.11.10.了
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三行から参加できる 超・妄想コンテスト第232回「天使」応募作。