あらすじ
二つの大陸に挟まれた海に浮かぶ、サヤ島。サヤ島では土着の信仰と二つの宗教が共存し、何百年もの調和と繁栄と平和を享受していた。
この島には、「龍神の化身」と呼ばれる、不思議な力を持った少年と少女がいた。二人は龍神の声を聞き、王に神託を与え、国の助けとなる役割があった。少年と少女は、6歳から18歳までの12年間、その役に就き、次の子どもに力を引き継いでいた。
島一番の大金持ちの長女に生まれたハジミは、両親や兄たちに溺愛されて育った。六歳になったハジミは、龍神の化身として選ばれた。もう一人の龍神の化身、クジャは、家庭に恵まれない、大人しい少年だった。
役目を果たすうちに、龍神の化身のからくりに気づいたハジミは、くだらない役割から逃げだそうと、二年越しの計画を練った。その計画は、満月の祭の夜に実行されたが……。
40000字前後で完結の、無国籍系中編ファンタジーです。