あらすじ
「あなたのお子を妊娠いたしましたの」
「はあっ?」
「信じないのでしたら、それで。もし、楽になりたいとお考えでしたら、来月の三日、夜八時。出会いの場所にお越しくださいませ」
単身赴任二年目の山口章太郎には、妻とは別に、付き合って半年になる女がいた。マッチングアプリで知り合ったコハクという女で、章太郎は遊びのつもりだった。
単身赴任も残り五か月。妻も安定期に入り、自慢の父親になろうとマッチングアプリを退会。残るはコハク。彼女は家に来たことはなく、『アキハル』と偽名を使ったから身バレはない。
「ああ、そうでした。連絡は受け取りませんので、ご安心を」
それを最後に、彼女への連絡手段が消えた。