あらすじ
『国家婚』――1000年後に発掘された、ある家族の記録。
2036年、日本で《国家マッチング制度》が施行された。
AIがすべての未婚者に「最適な結婚相手」を割り当て、恋愛も結婚も国が管理する時代。
拒否は制裁。個人の意志は、“最善の社会”の名のもとに置き去りにされた。
制度を支える技術者・湊 昴と、同僚の澪。
2人は、ある秘密を共有しながら“意図的にマッチングされる”道を選ぶ。
それは小さな抵抗だったはずだった――。
だが、運命は子どもたちへ、そして100年先の未来へと連鎖していく。
変わりゆく世界。
壊れていく日常。
それでも、愛だけは信じたかった。
「君たちが遺した“選ばなかった記録”が、今を動かす」
これは、100年にわたって記録された、ある家族と社会の軌跡。
そして、それが1000年後に発掘された時代が、再び問い直す物語。
恋愛、結婚、家族、そして自由の意味を問う、もうひとつの“もしも”の日本。
静かに始まり、深く突き刺さる――読後、世界の見え方が変わる一冊。